米AOL Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は米国時間9月10日,電話で利用できる同社の情報提供サービス「AOLbyPhone」の機能強化を発表した。電話番号案内サービス,モーニング・コール・サービス,ブログへのアクセスなどが加わったほか,電子メール対応サービスを拡充した。

 AOLbyPhoneは,ニュース,株価情報,天気情報,映画案内,電子メールなどの情報サービスを,電話を介して提供するもの。音声命令によるサービスのため,家庭の固定電話,携帯電話,公衆電話などを使って,あらゆる場所で情報提供を受けられる。同サービスの月額使用料金は3ドル95セント。

 米Yankee Groupによると,米国全人口に対する携帯電話ユーザーの割合は,AOLbyPhoneサービスが開始した2000年の38%から,現在は約50%へと増加している。また,国際電気通信連合によると,米国の電話台数合計のうち携帯電話が占める割合も,2000年の37%から2003年には43%へと増えている。

 AOL社AOL Core Service部門のTed Leonsis氏は,「より多くの人が,どこからでも自由に電子メールにアクセスしたいと考えるようになった。AOLbyPhoneは,電話さえあればAOLのサービスをいつでも利用できるようにするもの。AOL会員は同サービスを利用して,電子メールのチェックはもちろん,さまざまな情報を簡単に入手できる」と説明した。

 AOLbyPhoneの新機能や強化点は以下の通り。

・電話番号案内
米国内の企業,個人,行政機関の電話番号を,何件でも無料で問い合わせることができる。「Directory Assistance」と音声命令を発すれば,希望の番号を入手できる。

・モーニング・コール
音声メッセージを録音し,米国内の電話番号と日時を設定すれば,指定した日時に希望の番号でメッセージ再生を受け取れる。

・ブログ「AOL Journals」へのアクセス
電話を介して,音声によるAOL Journalsの更新が可能。

・電子メール対応サービス
受信メールに対して,音声メッセージを60秒間録音できる従来機能に加え,プライバシ保護のために,電話機のボタンによるメッセージ入力を可能にした。また,添付ファイルの種類と数を確認できる。

 さらに,返信メールの送信機能,セッション中のスクリーン名変更機能,AOLアドレス帳へのアクセスといったサービスも,まもなく追加する予定だという。

◎関連記事
米AOLが電話使った情報サービス「AOLbyPhone」,ニュースや株価,メールなど
電子メールに電話で返答,2分間は無料通話,米AOLが「AOLbyPhone」に新機能
米AOLがブログ・サービス「AOL Journals」を提供へ
AOLがQuack.comを買収,電話から音声でのAOLサービス利用を可能に
米AOL,コミュニケーション・スイート「AOL Communicator」のリリースを発表
米AOL,ブロードバンド会員向けに「AOL 9.0 Optimized」プレビュー版を配布へ
「2003年Q2の携帯電話販売台数は前年同期比12%増の1億1490万台」,米ガートナーの調査
【TechWeb特約】音声命令によるインターネット・アクセスに注目集まる

[発表資料へ]